2013-04-09から1日間の記事一覧

連載33.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年7月31日。

ニーチェの言葉「事実はなく、あるのは解釈である。」 『赤と黒』読了。爽快、湯上がり気分。ジュリアンよ、さらば。 ______________ 7月31日 第12回原水禁世界大会(8月3日中国派16カ国代表退場)

連載32.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年7月27日。

この前、NHK「妻よ語れというか」を見て思った、啄木の高慢さ。 「文学は神の法廷に於ける。陳述である。そこでは偽りなき自己告白が必ずしも是認されるとは限らない。むしろ告白の衝動をその極限において抑えた深い沈黙が勝利を得るであろう。何故なら神は…

連載31.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年7月18日。

スタンダールの『赤と黒』を読んだ。《ジュリアン・ソレル》とは何か、と念頭に置きつつ。 __________________ 7月18日 都学連(三派系)・京都府学連共催・全国自治会代表者会議〔明大〕、10月全学連再建準備会開催・12月再建大会開催を…

連載30.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年7月14日。

試験が終わった。 夏休みが来る。 夏休みには、本を読もう。 夏休みには、とにかく旅に出よう。京都へ行こうか。 「自分」を見つめよう。成長だ。精進。 『破戒』を読書中だ。戒を破る、誇り高き言葉。 _______________ 7月14日~17日 都学連…

連載29.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年7月6日。

期末テストに向けて。 _________________ 7月6日 関西三府県学連共催・日米合同委阻止全関西総決起集会〔立命館大〕に1300名結集、円山公園までデモ、全京都集会に合流の後、都ホテルにデモ、投石等で機動隊と衝突、8名逮捕

連載28.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月30日。

図書館から借りてきた本は、ダンテ『神曲 地獄篇』と高見順『死の淵より』の2冊。 図書館で読んだ『中原中也詩集』より、 「まことに人生、一瞬の夢ゴム風船の、美しきかな」 ________________________ 6月30日 反日共系各派150名、ハノイ・ハイフォン爆撃緊…

連載27.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月24日。

テスト、テスト、テスト、テスト。 図書館からバルザック『谷間のゆり』を借りてくる。 _____________ 6月24日 青医連・医学連、インターン制廃止・無給医局員の有給化等を要求して全国病院統一行動、13大学4000名が診療拒否・集会等を展開同24…

連載26.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月23日。

図書館では、伊藤整の『若き詩人の肖像』を読んだ。 「根見子」と2人で海岸へ散歩に行くところまで。 詩もいいなあ。_______________ 6月23日 都学連(三派系)主催・エンプラ寄港阻止・小選挙制粉砕全都決起集会〔清水公園〕に600名参加、日…

連載25.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月21日。

『倫理学』を図書館から借りてきた。 明日は数学と国語のテストがあるというのに。 図書館で、萩原朔太郎と島崎藤村の詩集を読んでいた。 藤村の詩── 「君ゆゑにわれは休まず 君ゆゑにわれは仆れず」 藤村の精進よ。 ____________ 6月21日 京大…

連載24.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月20日。

『ゲーテ格言集』を読む。 ______________ 6月20日 教育大文学部、評議会の筑波移転決定に抗議してスト(21日教育学部スト)同日 早大一文学部投票(21日スト中止決定、22日バリケード撤去、200名で学内デモ)

連載23.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月16日。

図書館から高橋和巳の『憂鬱なる党派』と久野収『戦後日本の思想』』を借りた。 『憂鬱なる党派』はいい。その中の一節、 「明日こそは、明日こそはと、決断を遅らせ、なにか理由づけては違った方向へ一時の慰めを得にゆく愚劣な人は皆、そのようにして自分…

連載22.  ある高校生の「読書記録」より。(高校1年生)1966年6月15日。

図書館で『三太郎の日記』『侏儒の言葉』を拾い読みした。 ※ 「春の苑くれなゐ匂ふ桃の花下照る道に出で立つ少女」──大伴家持 ______________________ 6月15日 6・15記念集会実行委主催・安保6・15記念政治集会〔九段会館〕、都学連(三派系)等の学生、労働…