連載1. ある高校生の「読書記録」より。(中学校を卒業した)1966年3月29日。晴天

昨日、『幼年時代(トルストイ)』『実践論・矛盾論』『人生論(トルストイ)』『林芙美子集』『社会契約論』『懐疑論』を購入した。又、一昨日には『共産党宣言』『精神分析入門』を購入した。

 

風が強い。春の嵐。まだ新学期が始まる前から、自分の高校生活に不安を覚えて、希望がザ折しそうだ。

 

昨夜、床の中で林芙美子の「骨」「水仙」と「浮雲」を読んだ。目が覚めてしまった。女史の「生活! 生活! 又々生活!」には、尾崎士郎の『人生劇場』の場面が思い出された。「水仙」は、自分の心臓をドスっと突き刺す。また、女史の旺盛な読書欲(異常なほどの)には、震えがきた。「林芙美子の宗教心について」の一文を書きたい。

 

ここのところ積読したままの本がたまった。「ドイツの文学」「世界の名著」シリーズ、『学問のすすめ』『高校生人生読本』など。

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 3月29日 早大第一政経学部、期末試験阻止でバリケード再構築・スト突入(31日教育学部《4月3日からスト突入》を除き全学スト突入)

 

(年表は、サイト「戦後学生運動の歴史1956年より1967年)」によります。以下、同じです。)

http://www.assert.jp/data/history/his/his-menu.html