2013-04-08 連載20. ある高校生の「読書記録」より。(高1)1966年6月11日。 昨日、担任から「生い立ちの記」なるものを書くように言われた。先生のものの言い方が癇に障る。わざと没個性的かつ抽象的に綴り、最後に「世阿弥いわく、さて、言はんとすればなし」と書いておいた。 非凡な人のごとくにふるまへる 後のさびしさは 何にかたぐへむ ──石川啄木『一握の砂』 _________________ 6月11日 京大、構内警官立入りを追求した学生逮捕さる(13日全京大抗議集会、川端署にデモ)